マツモトアートセンター

マツモトアートセンターGALLERY 10/23追加

*終了しました。ご高覧ありがとうござました。

 

マツモトアートセンターでは、GALLERYのリニューアルとともに、「像 鷹尾俊一」展を開催いたします。

同展は松本市美術館 / MATSUMOTO CITY MUSEUM OF ARTの「松本まちなかアートプロジェクト」への参加期間中の企画になります。

ご高覧くださいますよう何卒よろしくお願いいたします。

「像」

鷹尾俊一展

2021年10月4日(月)〜24日(日)
14時〜18時
松本市大手1-3-32笠原ビル1階
マツモトアートセンターGELLERY

机上の現場

笠原ビル3階事務室
マツモトアートセンター

Tel 0263335511

 

彫刻家・鷹尾俊一さんのステートメントと作品画像を紹介いたします。

『Memories 解剖の北澤一伯の首』(1971年)
『青い大気』(1986年)
撮影:加藤 健

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「Contemplation of Existence」−熟視から−

ここに北澤一伯の首像がある。半面は写実的に、半面は解剖された状態で作られた首像である。この像は1971年、美大3年生の時学友だった彼をモデルに作られた。

彫刻において、人体彫刻が忘れ去られていく状況の中で、人間への興味を持ち続けた私は、写実を追求する中、いつしか外形の様相と共に、それを支える内側の実存在への興味を持つようになっていったように思われる。
その最初の結果として、美ヶ原高原美術館の「メタモルフォーゼ」が生まれた。ここでは自己の内面を熟思(視)することで、いつしか自己を包み込む環境そのものへと同化していく「命」のありようを求めたものであった。
この解剖された北澤一伯の一見不気味な作品は、外形(現実)を熟視し、内面的存在へと向おうとする私の視点、制作姿勢の第一歩であり、出発点に位置するといってもよい。
「Contemplation of Existence」という今日の私の基本テーマはこのように生まれた。移ろいゆく現象(現実)を徹底的に熟視することで、不動の本質(真実)に向おうとすることは、私の分にすぎることだろうか。

 

2021年9月5日 彫刻家 鷹尾俊一