「荒野におけるアンデパンダン’64展」以後60年 松澤宥
*終了しました。
「荒野におけるアンデパンダン’64展」以後60年 松澤宥
(物質を信じるなかれ 感覚を信じるなかれ 眼を信じるなかれ)
期日:2024年12月3日未明~12月9日未明
会場:長野県七島八島高原ツンドラ地帯
搬入搬出日:過去 現在 未来
出品方法:
あなたの出品物はあなたの手元に置いて
それから発する無形のもの(虚の作品)を会場まで届けてください
どんな方法でも結構 恐らく会場は沢山の異様なニルの無形のものに溢れて時ならぬ
賑わいを呈するでしょう
出品希望者は直ちに有形無形の連絡を始めてください
連絡先:長野県松本市大手1-3-32 笠原ビル3階
マツモトアートセンター
机上の現場&北澤一伯messenger
『「読売アンデパンダン展」の廃止は、単にひとつのアンデパンダン展の終熄だけを意味するものではなかった。それと同時に、アンデパンダン展に付着したもろもろの幻想にもまた、終止符がうたれたのである。~中略~「自由出品制」すなわち「反画壇」、あるいは「発表の自由」つまり「創造のエネルギー」、つまり「創造のエネルギー」さらには「アンデパンダン精神」すなわち「抵抗」といった初等数学的な等号記号での結び方は、その一切が音もなく崩れてしまったのである。~中略~たとえば松澤宥の「非感覚絵画」というものがある。松澤のことばによれば「目には見えません。だから何処に在るかと探しても在りません。しかもそれはこの展覧会に正真正銘出品されているのです」といったコウトウムケイな物である。その昔、宇宙のすみずみまでエーテルなる無色透明な物質が存在すると考えられたことはあるが、松澤宥の「非感覚絵画」はエーテルのようなものといってもいい。これはつまり、非存在としての絵画の究極のところまでおしすすめたものであり、絵画の非存在そのものと化してしまうのである。』
『中原祐介美術批評選集 第三巻 前衛のゆくえーーアンデパンダン展の時代とナンセンスの美学 現代企画室+BankART1929 115頁 117頁 「幻想」の消失からの出発「アンデパンダン’64展」「全日本アンデパンダン展」より抜粋』
2024年は、松澤宥が「オブジェを消せ」という
啓示をうけてからから60年目の年にあたります。
『松澤宥 自筆年譜(1922~2222)機關13 美術をめぐる思想と評論』によると、
「1964年(昭和39)・・・42歳 1月のある日読売新聞社よりアンパン常連にアンパン中止が突然通告されてきた。」と記され、そのあと6月1日未明の啓示体験へと続きます。
そのため、約半年の期間の思考は憶測でしかないのですが、中原祐介の言葉に即するなら、
『「自由出品制」
すなわち「反画壇」、
あるいは「発表の自由」
つまり「創造のエネルギー」、
つまり「創造のエネルギー」
さらには「アンデパンダン精神」
すなわち「抵抗」
といった初等数学的な等号記号での結び方は、その一切が音もなく崩れてしまった』ということでしょう。
おそらくは憤怒と崩壊感覚をともないながら「「オブジェを消せ」という声を聞き、《プサイの死体遺体》を制作し、「荒野におけるアンデパンダン’64展」を構想したのではないでしょうか。
架空の展覧会のアイデアは、1から9まで箇条書きです。
1荒野におけるアンデパンダン‘64展
2世界終末の日におけるアンデパンダン‘65展
3人類滅亡后におけるアンデパンダン‘66展
4宇宙開闢の日におけるアンデパンダン‘OO展
5無または空におけるアンデパンダン展
6㐧十五回読売アンデパンダン亡霊展
7開脚のためのアンデパンダン展
8アンデパンダン展
9 (楕円状のドローイングのみ )
その第「9」番目の楕円状のドローイングは、本プロジェクト展開の重要なきっかけになっている感じます。
その筆勢に力をかりて「オブジェを消せ!!」という啓示を受けた初発の観念を観想し、仮/citationとして,1960年代後半より70年代前半にかけての思考を再検討し、その足跡を位置付けると同時に,2019年2月より開始した松澤宥展の第「9」回目展示として開催いたします。
citation(英):書誌学における「参照」。記事に参考文献の書誌情報を添えること。
ご出品希望の方の有形無形の出品連絡とお問い合わせは、
郵便番号390-0874長野県松本市大手1-3-32 笠原ビル3階
マツモトアートセンター 机上の現場宛
北澤一伯messengerにお願いします。
連絡場所:3階事務室「机上の現場」
2024年12月3日(火)2時~9日(月)22時
開場時間13時~18時
各期開始日のみ2時 開場 最終日のみ22時で閉場といたします。
本プロジェクトは、2025年2月から開催する(仮題)「共同体幻想」松澤宥(2月2日~22日)』において公開予定です。
どうぞよろしくお願いいたします。
マツモトアートセンター
北澤一伯